千葉県松戸市上本郷から、iPhone6の水没修理のご依頼でお客様にお越しいただきました。
当店のことは店頭の看板でお知りになったということです。
また、当店を選んだ理由は近かったからということです。ありがとうございます！
さて、修理のご依頼品ですが、水没後すぐにドライヤーで温めて、電源を入れたところバッテリーの充電が正常にできず電池残量が1~２％を繰り返してしまっているとのこと、また画面は表示されるがタッチが正常に作動しなくなってしまったとのことです。
電源が入ったこと、ケーブルに繋いだところ充電中の⚡マークが出たことから、最も重要なロジックボードに、またドックコネクタにはダメージがいっていないか軽症で済んでいると判断し、以下の3つの対処方法をとることにしました。
①液晶フロントパネルの交換
②濡れたバッテリーの交換
③ロジックボードのアルコール洗浄と水分抜き
①に関して、割れた液晶パネルを使い続けると、さらに水没が進む可能性が高くなり危険です。画面が割れたiPhoneのそばに加湿器を置いておいただけでも、水没してしまうケースも報告されていますので、より長く使い続けることをお考えならば交換することをお勧めします。
②に関しては、Phoneのバッテリーはリチウムイオン電池で構成されています。この電池はほんのちょっとの水分でも、腐食や浸食が始まってしまいます。濡れた状態で放置しておくと、破裂したり液漏れ、最悪のケースでは発火する可能性まであるのです。水没後は安全性の観点からも交換しなければなりません。
③に関しては、将来への保険としてのご提案です。水没の本当に怖いところは、じわじわと後になって影響が出てくるという点にあります。ロジックボードに水分が残ることで、腐食やサビが始まり、結果コネクタ不良などを引き起こすケースは珍しくないです。ロジックボードは交換できない部分ですので、今正常に作動していたとしても、後で後悔しないようにとにかく早めのケアをお勧めします。
写真はロジックボードの乾燥作業
液晶フロントパネルの交換 約1時間
バッテリーの交換 約20分
ロジックボードの洗浄 約2時間
動作検証込みで修理は完了いたしました。
［修理士の感想］
他のWebサイトなどでも紹介されていますが、水没してしまった際にやるべきこと、やってはいけないことがいくつかあります。水没して焦る気持ちはわかりますが、スマホの電源を入れることは機器をショートさせる可能性が大ですので、タブーです。また、不用意にドライヤーなどの熱風を当てると、熱に弱いフレキなどのプラスチック素材のものにダメージがいってしまう可能性が高いため、こちらもお勧めしません。以下にやるべきこと・やってはいけないことを列挙しておきますので、応急処置の後、なるべく早く当店に水没修理のご依頼をいただければ幸いです。
<水没後 やるべきこと＞
①本体の電源OFF
②水分をふき取る（コネクタ部はティッシュなどをこよりにして拭く）
③SIMカードを取り出す
④お店に実機を持ち込む
<水没後 やってはいけないこと＞
①本体の電源ON、本体を充電器・パソコンなどに接続する
②ドライヤーなどで強制的に乾かさない
③端末を振らない
④そのまま放置する
［お客様の感想］
バックアップをとっていなかったため困っていましたが、使えるようになってホッとしています。修理の追加料金などが不安でしたが、液晶とバッテリーの同時交換で割引が適用されるなど料金の面でも助かりました。
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